
父のコレクション
私の父は何でもコレクションにしていました。それは古い缶詰だったり、牛乳のキャップ。
そしてその中に古銭もあったのです。私はまだ若いので、古銭を見たのはこれが初めてでした。
もちろん日本のものなのですが、何枚もあって、これが一枚いくらなのか全然分からなく、どれくらいの価値のあるものなのかも、全然わかりませんでした。
でも高価なものだという事は、私でもわかります。今父は闘病中で、その父の書斎を掃除ていたら出てきたのです。
よくある茶封筒に入っており、それはとても無造作に入っていました。
まさかこんなにも古いものが出てくるなんて、思いもしませんでした。古くなったメダルだと思っていましたが、よく見てみると間違いなく古銭だったのです。どれも見たことないくらい古いもので、本当にビックリしました。
ある日テレビを観ていたら、父の古銭にそっくりなものが出ていました。
私はテレビの前に持っていき、じっくりと見てみると、やはりそうでした。同じものだったのです。
そして、その価値がすごいものでした。なんと百万円もする古銭だったのです。だいぶ昔のものだったので、かなりの価値のあるもので、とても驚きました。でもこれは父のものです。私のものではありません。
私のものでお金が必要だったら、今すぐにでも売っていたでしょう。
父がこの古銭の価値を知っているのかどうかはわかりません。でもコレクションの一つとして大事に持っていたのでしょう。父の容態がよくなってきたら、是非聞いてみようと思います。
もしも知らないのなら、きっと私以上に驚くでしょう。そんなにも価値のあるものだと知ったら、目をまん丸にして驚くでしょう。他にも何枚もの古銭があります。機会があったら、その価値も調べてみようと思います。
でも今は父の容態のほうがとても気になって仕方ありません。
早くよくなってもらって昔のように将棋をうちたいです。